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これはなかなか刺激的な本でした。

ジョナサン・ジットレイン(著), 井口耕二(訳) / インターネットが死ぬ日


インターネットが今のように普及した要因は、何でも自由にできちゃうようなゆるやかな設計であったから。
しかし、その自由な設計思想があだとなり、セキュリティやプライバシーが脅かされるようになる。
今のように広く行き渡ると、そのような脅威がますます大きくなる。

脅威の少ない、クローズドな環境、規制がっちりで監視される環境が求められる(この本ではそれを「ひも付きアプライアンス」という概念で表現している)。
このような環境にインターネットが塗り替えられると、安全と引き換えに自由を失うことになる。

自由がなければ進歩もない。
管理された世界で、技術はどんよりと停滞。
本書は、そんなワーストケースのインターネットの未来について警鐘を鳴らしつつ、自由と安全の折合いを保った未来を作る指針を示している。

新書なんだけどページ数が多く、普通の新書の2〜3倍の厚さ。
その原因は、情報技術やネット界隈の知識について専門家でなくても分かるように丁寧に解説しているから。
そこらへんは飛ばし読みしていけばサクサクと読めるかと思われ。
全体的にレッシグの本みたいな印象でした。
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