古い記事
ランダムジャンプ
新しい記事
献本頂きましたありがとうございます。
SEとして生き延びる方法についての本です。

川村丹美, 桐山俊也, 西澤晋 / 誰も書かなかった SEサバイバルガイド ~やりたいことしかやらない「悪魔の流儀(デーモン・スタイル)」~


生き延びるSE・できるSEを悪魔(デーモン)になぞらえて、「悪魔の流儀」というシンプルなスタイルを提案しています。処世術、ライフハックみたいなものですが、もっと根本的な行動指南になっています。といっても、堅苦しくはないです。経験者にとってはつい「ふむふむ」とつぶやいてしまう話題がいろいろ。
SEという職種がメインで取り上げられていますが、それに限らず適用範囲が広そうです。

例えば、優先度判断については「今気になることをやる」という原始的で単純なスッキリシンプルルールです。やらなくていいこと、やりたくないことについて考えすぎてもしょうがないってのもありますよね。
好きな仕事、おもしろい仕事はもちろん気になると思います。けれど、あれをやっておかなきゃ、これをやらないとヤバい、という仕事も十分気になるはず。
[...]
生き残るためには、嫌だけれどやっておかねばならない、あなたの生存本能が「気になる」と判断した時点で、それが「捨ててはいけない仕事」だというわけです。
(p.101)
この考え方は分かりやすくて良いですよね。
参考になります。

その他、メモ:

努力・精進、精神論などのきれいごとに惑わされては行けません。それらは、すでに成功してしまった人が、自分のうしろめたさや、やってきたことを美化するための弁明・あとづけに過ぎないと思ってください。
[...]
ごくフツーの人である私たちにとって、徳を積んだり人格を磨いたりするのは、まったく優先度の低い話です。
(pp.111-112)
ですねえ。続き:
成功した人たちには、間違いなく、「もっと稼ぎたい」とか「人より上にのし上がりたい」といった動機があったはずです。でなければ成功しているはずがありません。それなのに、いったん成功してしまうと、急に人格者ぶり始めるものだから、その仮面に気が付かない人たちは、できもしない精神修練にいきなり突っ走り、とにかく「立派」になろうとし始めます。その結果、一番大事なスキルアップができず、生き残ることもできないまま、挫折してしまうのです。
あちゃちゃ。

「読み書きソロバン」は、実はコンピュータにおけるIPO (Input/Process/Output) そのものです。
(p.172)
読み=I, 書き=O, ソロバン=P。なるほどなあ。

あとがきより、悪魔の流儀における本音行動:
- やりたいことしかやらない
- できないものはできない
- 知らないものは知らない

§

なお、この本は WEB+DB PRESS で2007-2008年(Vol.38-43)に連載されていたものを全面加筆修正したものです。
購読している人は見覚えがある話もあるかも。

- WEB+DB PRESS
  http://gihyo.jp/magazine/wdpress/
- [を] WEB+DB PRESS Vol.39[2007-06-20-4]
- [を] WEB+DB PRESS Vol.40[2007-08-21-5]
- [を] WEB+DB PRESS Vol.41[2007-10-24-2]
- [を] WEB+DB PRESS Tech Meeting に行ってきました[2007-12-20-1]
この記事に言及しているこのブログ内の記事