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「外から見た日本の良いところ、悪いところ」
的な内容は一通り押さえています。
表層だけでなく深いところも指摘してあったり、
結構皮肉が効いてたりと、かなり面白いです。
普通のエッセイとして読み応えあり。

コリン ジョイス / 「ニッポン社会」入門 - 英国人記者の抱腹レポート


著者は長いこと英「デイリー・テレグラフ」の日本特派員として
日本で働いて、現在フリーのジャーナリスト。

「適当な嘘を教えてイギリス人をからかおう」という章は笑えました。
焼き芋を売っている自動車が通りかかったら、あれは右翼で、
神聖なる天皇を讃える歌を歌っているのだと言ってやろう。
旅行者の中には「街宣車」のことを何かで見聞きしたことがある人もいるから、
信じ込ませるのは簡単なはずだ(しかし、右翼を焼き芋やだと教えてはいけない。
からかいが生命の危険を招くことがあってはならない)。
(p.106)
こういう騙しネタがいっぱい。
確かに、信じちゃうんだろうなあ。

あと、日本社会の穏やかさについて考えさせられました。
イギリスでマナーの悪い客というのは、車内でケンカを始めたり、
落書きをしたりする乗客のことである。日本にいると、
ぼくはウォークマンから音漏れをさせている程度のことを不快に思ってしまう。
その人の肩を軽くトントンと叩いてやろうとも思うのだが、
こんなに反社会的傾向を持った人を相手にしたら、
厄介なことになるかもしれないと考えてしまうのだ。(p.99)
世界標準(?)で考えればどうでもよいくらいの
ささいなことでイライラしてることが多いのかも。
求める基準・敷居が高いんだろうな、日本社会は。

英国のデスクがセンセーショナルな記事や想定通りの
内容を求めることもあったりして、
送った記事が大幅に変更されて掲載されることもしばしばあるそう。
一矢報いるため、著者が自作自演で
「日本特派員コリンジョイス(つまり自分)の書いた記事はおかしい」
という投書したら、採用されそうになったそうな。
特派員の名前と投稿者に名前が同じなのくらいチェックしろよ、
とのこと。


本書の内容とは関係ないんけど、書店で買ったときに、
帯と本体がすぐはがれるシールでつなげてありました。
買ったときにはがしてました。
立ち読みのときに帯がずれないからストレス少なくなって良いかも。
P1080092
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