古い記事
ランダムジャンプ
新しい記事
上・中・下巻に分かれた「ローマ人の物語 - 迷走する帝国」[2008-09-05-3]の二冊目。
上巻[2008-09-08-2]の続き。

皇帝が現れてはすぐに殺されるということが短期間に繰り返される時期の話です。

塩野七生 / ローマ人の物語(33) - 迷走する帝国(中)


この時代、長きに渡ってローマとツーカーな仲の敵、つまり空気の読めるライバルであった東方のパルティアが滅び、ササン朝ペルシアが登場。
ササン朝ペルシアは、アレキサンダー大王以前のペルシアの版図を復活するという目標を持った国家であり、空気読んでもらうのは無理。
ということで、東方がやばくなるわけで、これもローマ滅亡の一因。
要するに、時代の変化。
いつまでもバランスを取り続けることはできない。

で、この巻のハイライトは、ササン朝ペルシアとの戦いで捕らえられてしまうヴァレリアヌス帝。
ローマの皇帝が敵国に捕らえられるという史上初の屈辱。
国内外へ与えた影響は大きかっただろうな。
当時ネットがあったら、反ローマな人たちが「ローマざまあwww」「m9(^Д^)プギャー」といった感じで盛り上がってただろうなあ。