古い記事
ランダムジャンプ
新しい記事
ちょっと前に誰かのブログで紹介されていて気になっていた本。
最近、本屋の店頭で文庫化されていたのを見かけ、買って読んでみました。
(ref. [を] ここ最近買った本[2007-09-17-4])

斎藤由多加 / 「ハンバーガーを待つ3分間」の値段


見せ方、プレゼン方法などの「インタフェース」(広い意味での)
に関連した話題がメインなエッセイです。
著者の考え方が肩肘張らない感じでさらっと説明されているのですが、
納得することが多く、自分の考えの整理になりました。

自販機で350mlと500mlのコーラが同じ値段で売られているんだけど、
なんだか350mlの方がおいしいもののように思えてしまう、
という話は身につまされます。
会社の自販機もこんな感じなのですが、
私もいつも同じように感じてしまうのです。
結局「多いほうがお得!」と思い直して500mlのを買うのですが、
多すぎて失敗、ということの繰り返し(これはまた別な問題!)。

で、
ビッグマックと普通のハンバーガーを同じ値段で売ったらどうなるだろう、
と話が続きます。
当初は多くの人が、割安感のあるビッグマックに流れるでしょう。
しかしそのうち、
「ハンバーガーの方が実は美味なのではないか?」
という話が出始めるようになり、やがて胃袋のサイズに合わせて、
「ハンバーガーのほうが食べやすい」に戻ってくる人が
結構いるような気がしてならない。「普通のハンバーガーって、
結構おいしいじゃん!」などと言いながら……。
(p.40)
こういう錯覚は面白いですよねえ。
現実世界でもいろいろとこれでのせられてるんだろうなあ。

あと面白かったのは、
「グアムは3時間半、ハワイは7時間」みたいなCMに乗せられて
グアムに行ったら、入国ゲートで二時間待ち、子供は泣くは、
トイレは満室だわ、で散々だったという話。
その入国ゲートが(当時)リバーシブルでなかったというのが原因。
最近の空港はどこも、入国審査と出国審査のゲートがピークにあわせて
どちらでも使えるリバーシブル。電車の改札みたいなもの。
「流れ」にあわせて追随できるインフラ、インタフェースが重要ですねえ。
この記事に言及しているこのブログ内の記事