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デイジー・ウェイドマン(著), 幾島幸子(訳) / ハーバードからの贈り物


ハーバード・ビジネススクールでは、その学期の最終講義の最後に教授が
教訓的な話をするという伝統があるそうで、この本はそれらを集めたもの。

経験にもとづいたストーリーと、それから引き出されるメッセージ。
「けっ、説教かよ」と斜にかまえてる場合ではありません。

一般の大学教授というイメージとは異なり、ビジネススクールの
教授のなかには、企業でCEOを務めるなど、リーダーとしての経験を
積んでいる人が少なくない。そうした彼らが自らの生い立ちや
これまでの公私にわたる体験を振り返り、自分の人生を決定づけた
出来事や、失敗や挫折のなかで学んだこと、これから社会に巣立っていく
教え子にこれだけは伝えておきたいと思うメッセージを、具体的な
エピソードを交えつつ、くつろいだ調子ながら熱く語りかけるのだ。
ほんの十数分の短いスピーチだが、豊富な体験に裏打ちされた教授たちの
言葉は学生の心の奥深くまで響く。(あとがきより)

各人のとっておきのネタなわけで、面白くないわけがありません。

「同窓会には出るな!」→「他人と比べることを考えると短期的なことし
かやらなくなっちゃうから」という話、
「役員になったら質問が命令に取られてしまうようになる」
→「何気ない質問で何人かクビになっちゃった」という話
なんかが非常に興味深かったです。
あと、「サラの物語」は思わず涙が出そうになりました。
詳しくは読んでね。


いま読んでる「情報考学 WEB時代の羅針盤213冊」でも
この本は取り上げられてます。そこで紹介されてたことわざ:
「賢者は経験から学ぶが、真の賢者は他人の経験から学ぶ」
(ref. Passion For The Future: ハーバードからの贈り物
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/003080.html)