たつをの ChangeLog : 2005-07-09

幸福な王子

2005-07-09-1 [Book]
オスカー・ワイルド / 幸福な王子-ワイルド童話全集 / 新潮文庫


「幸福な王子」はどうも自分の善意が相手に迷惑をかけるかもしれないということに思いが至っていないみたい。
貧乏人に宝石をあたえても、換金するところで泥棒と嫌疑を受ける可能性が高いと思われるのだが。

でも、そういう意味での王子の甘さを作者は暗に示しているのかもしれないと思った。
同じ本に収録されている別な短編にはこんな記述があるし。
王女様から花を頂いたこびとが批難を受けているシーン:
「それにあいつはね、
あたしのいっとういい花をひとつ現にとっちまったのよ」
と白いいばらの木は大きな声で叫びました。
「けさ、お誕生日のお祝いに、王女さまにさしあげたのに、
あいつが王女さまから盗んだのだわ」。
そして声をかぎりに、「泥棒、泥棒、泥棒!」とわめきたてました。
(王女の誕生日)

オレオレ的なキャラが出てくる話もいくつかあってニヤニヤ。
そのうちの一つの最後の部分:
「どうやらあの人をいらいらさせてしまったようですわ」
と紅雀は答えました。
「ほんとうのところ、教訓談をしてあげましたのよ」
「ああ! そんなことをすると、いつだってとても危険なことですわ」と、
あひるは言いました。
そして、わたしも、まったくそれに同感なのです。
(忠実なともだち)
激しく同感。
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窓の外をぼーっと眺めながら、こう考えた。
最近時間がすぐに過ぎ去る。片っ端からどんどん消えてく。
結局、自分の時間を作り出すには自分が時間泥棒になって他人の時間を奪うしかないのかもしれない。
そんなことで良いのだろうか。
まあいいか。

で、時間泥棒と言えばエンデの「モモ」ですが、最近になって岩波少年文庫版が出たみたいですね。(ref. 編集部だより 岩波少年文庫 http://www.iwanami.co.jp/hensyu/jidou/j0506/114127.html
ハードカバーのしか知らなかったのですが、これならコンパクトで良いですね。
再読される方などに。
(思い入れのある方、多いんじゃないでしょうか)

ミヒャエル・エンデ / モモ

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ブックオフに本を持って行こうと思うも雨で断念した先週[2005-07-03-3]
リベンジで今日雨の降る前に行ってきました。18冊売れて、1530円でした。
カウンターで、どこかのおじさんが「あしたのジョー」全巻を売りに来て
いたのですが、日焼けが激しくて値段がつかず、
「わざわざ持ってきたのに!」とちょいキレ気味でした。


iTunes 4.9 にしたら PodCast 対応になってました。
ここのところ podcasting を聴いてなかったので、これで再開。
(iPodder[2005-01-27-4]はアンインストール)

ついでに、配信も再開します。今回は久しぶりなので今後の方針など。
RADIO YTO 050709 <http://nais.to/radio/2005/radio-yto-050709.mp3>
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