■オスカー・ワイルド / 幸福な王子―ワイルド童話全集 / 新潮文庫

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「幸福な王子」はどうも自分の善意が相手に迷惑をかけるかもしれないと
いうことに思いが至っていないみたい。
貧乏人に宝石をあたえても、
換金するところで泥棒と嫌疑を受ける可能性が高いと思われるのだが。
でも、
そういう意味での王子の甘さを作者は暗に示しているのかもしれない
と思った。
同じ本に収録されている別な短編にはこんな記述があるし。
王女様から花を頂いたこびとが批難を受けているシーン:
「それにあいつはね、
あたしのいっとういい花をひとつ現にとっちまったのよ」
と白いいばらの木は大きな声で叫びました。
「けさ、お誕生日のお祝いに、王女さまにさしあげたのに、
あいつが王女さまから盗んだのだわ」。
そして声をかぎりに、「泥棒、泥棒、泥棒!」とわめきたてました。
(王女の誕生日)
オレオレ的なキャラが出てくる話もいくつかあってニヤニヤ。
そのうちの一つの最後の部分:
「どうやらあの人をいらいらさせてしまったようですわ」
と紅雀は答えました。
「ほんとうのところ、教訓談をしてあげましたのよ」
「ああ! そんなことをすると、いつだってとても危険なことですわ」と、
あひるは言いました。
そして、わたしも、まったくそれに同感なのです。
(忠実なともだち)
激しく同感。
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[2005-07-31-1]



