ああ、とんかつが食べたくなってきた。
しかし、脂っこいものはもうちょっと体調が回復してからにしよう。
以下の文章を読むとあなたもトンカツが食べたくなるであろう:
その熱いトンカツを口にいれて噛んだ途端、サクリと乾いた音がして、さ
らに噛むうちに肉や脂肪からほろほろと甘味とトロ味が混じりあったうま
みが流れ出して来る。衣からの香ばしさも鼻に抜けてきて、もうどうにも
止まらない、なんていうことになる。
とんかつソースもいいが、私は醤油党だ。揚げ立てを素早く切り分け、そ
の一片だけにさっと醤油をかける。醤油がまだトンカツの中にまで染み込
まず、衣のあたりにうろついている状態の時に、熱々のご飯と一緒にその
トンカツを口に含んでごらんあそばせ。醤油の香りと飯の芳香と香ばしい
揚げ衣のにおいが一体となったところに、飯の甘味とトンカツの重厚なう
まみが襲ってくるものだから悶絶するほどのものとなる。
(小泉武夫著「食あれば楽あり
」[2003-09-19-1]より)
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