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悪の読書術

2004-05-13-3 [Book]
福田和也 / 悪の読書術 / 講談社現代新書

読書には「こんな本を読んでます」と表明することにより自分を演出する
という側面があります。この本は刺激的な「底意地の悪い文章」で、他者
の視線を意識した社交的な読書について解説しています。
[...]本は面白ければいいのだ、タメになればいいのだ、とおっしゃるか
もしれませんが、それは甘えです。ロークラスの本を面白いと思うことを、
恥ずかしいと感じる完成こそが、スタイルのある成熟した大人への第一歩
なのです。 (p.23)
いや、別に天国がどうした、というような本を読んでもいいし、好きだと
いっても構わないわけです。ただ、それが、他者から見てどういう意味に
とられるか、ということについて意識したうえで、語るならばいいのです。
でも、このあたり大変無頓着ですよね、皆さんは。一足の靴、一つのカバ
ンを持つことが、どういう意味を持つのかという点については、非常に意
識的であり、時に戦略的ですらある人が、本についてはまったく意識がな
い。(p.226)

どうなんでしょうね。まあ、私の場合は「アサマシ的読書」ですね。
で、実世界では他者を意識してブックカバー問題[2004-04-08-3]